この写真は、私がはじめて赤ちゃんとママを被写体に撮ったもの。
夢中でシャッターを切り、止まってはくれない一瞬を残すことに精一杯だった。
人物を撮るなんて苦手。
そんな私にきっかけをくれたのは、ベビーマッサージ撮影会を共に三年やり続けてきた友人。
彼女の赤ちゃんを撮影したその日が今思えば転機だったのかもしれない。
なぜ、私が「赤ちゃんとママ」を撮っているのか。
それは初めて撮影したこの時、ママの我が子を見つめる瞳の美しさに魅了されたから。
こんなにやさしい表情をしているんだってことをお母さん自身に伝えたくなったから。
自分の顔ってみることできないし、大変な育児で気持ちが沈んでしまうこともあるんだと思う。
でも、そんな時にわたしの撮った写真を見返して元気になって欲しいって思ったから。
こんなにも愛情たっぷりの眼差しで、お子さんに接しているんだよ。
そこには言葉にしてしまうとありきたりになるけれど、、「愛」しかない。
お母さんの笑顔は子供をしあわせにする。
お母さんにはいつも笑ってて欲しいもの。
だからわたしは赤ちゃんとママの写真を撮ることにこだわり続ける。
撮るときに大切にしているのは、カメラ目線のものだけではなく、
会話の聞こえてくるような写真を撮ること。
日常の中にはたくさんの美しい瞬間があって、でもそれは時間とともに流れてしまうから、
写真という目に見える形で思い出を残すんだ。
そして、これらの写真をお子さんが大きくなった時に見てくれたら
自分がどれだけ大切に育てられたか、愛されていたか感じられるはず。
ちなみにこれは私が小さいときのアルバム。
フィルムの時代だから写真として残っていることもありがたいけれど、
生後何日目と必ず書き添えてあり、今は亡き母に抱っこされてる一枚を見ると今でも胸がジンとする。
抱っこできるのは、一生の中でとても短い時間。
どんどん成長していく赤ちゃん時代の
その尊く宝物のような一瞬をわたしはこれからも撮りつづけていきたい。
東京ビジュアルアーツ専門学校マスコミ広報学科卒業
在学中よりフィルム写真で独自の世界を表現。
インスピレーションを大切にし、目に映るものを感じるままに捉えることを大切にしている。
2013年より赤ちゃんとママを主な被写体として活動。
お子さんが成長してアルバムを見返した時に「自分はこんなに愛されて育てられたんだな」と
愛や幸せの伝わる写真撮影を心がけている。
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